薦田典佳 | 何故人の話を聞かない上司になってしまうのか

世の中困った上司は多いです。例えば人の話を一切聞かない人。

「自分の言うとおりにすればいい」と何十年も昔のカビの生えたノウハウを持ち出す上司。

「自分は絶対に間違っていない!」と専門的な知識者からのアドバイスも受け入れない上司。

自分の直属がこのような上司だと、業務がしっちゃかめっちゃかになってしまいます。全くマネジメントもせずに、むしろ組織のガンのような存在に成り果てている厄介者に貴方は自分がなりたいと思いますか?
他人の意見を聞かない上司は、何故このようになってしまうのでしょうか。最初からこのような性格で、馬鹿だったのでしょうか?

実はそうではないケースが多いようです。上司に昇進する前は、話が分かるいいやつだったのに、昇進した途端話のわからない組織のガンに成り果てる。

実はこれには一つメカニズムがあります。それを知る事で自分がいざ上司という立場になったときに、同じ間違いをしでかさないですみます。

貴方は素晴らしい上司になれるのです。

上司という立場が人を傲慢にする

部下の時代に、「自分の言う事が正しい」「この企画書の製品を開発したら絶対に売れる!」と発言しても上司から「ダメだ」と言われたらそこで試合は終了です。

ですが、上司というポジションにたったその瞬間から、自分の考えや自分の意見を人に話すと、とりあえずは聞いてもらえるようになります。

部下の時代では頭ごなしに否定されていたような意見でも、上司という立場でものを言えば周りがうんうんと頷くようになります。

また立場が偉くなるほど、どうでもいいような意見でも周りに必ず太鼓持ちが現れ「さすが部長です」とか「さすが課長」と持ち上げてくるのです。

こういう環境に身を置く事で、自然と自分の考えを否定する人間が周りから見えなくなります。内心では全員が「古い考えだな」とか「そんな企画全然ダメじゃん」と思っていたとしてもです。

上司という立場である貴方に気兼ねして周りの人は本音を隠します。だからこそ貴方はどのような意見でも周りから肯定されるという立場に慣れてしまい、次第に傲慢になっていくのです。

こうして、少しでも部下から己の考えを否定されようものなら、ムッとして人の話を聞かない嫌な上司になってしまうのです。

人の話を聞かない嫌な上司に自分がならないためには

まずは意識を持つ事が大切です。

周りの人間が全て自分の意見を肯定してくれたとしても、それが本心ではないことを自覚しましょう。

上司という立場が周りに気を使わせているだけなのです。

そのことを自覚している人と、自覚をしていない人では大きな違いが出てきます。

また、自分とは違う意見を出されたときに自分が否定されたと捉えるのは認識の歪みです。

他人の話をきく「傾聴力」を常に意識することで、人の話を聞かない傲慢で嫌な上司のルートではなく、人の話をしっかり聞いてくれる信頼できる上司に貴方はなることができるようになります。